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平成17年4月18,19日福知山市の陸上自衛隊福知山駐屯地並びに京丹後市の行政視察を行った
視察先に上記市を選定した理由
@国民保護法制定を受けて、市が直接市民との連絡をとり、府と連携して避難誘導、保護をする旨規定されたことで、市議会議員として自衛隊の活動を正確に理解すべき必要があること。
A国際貢献、災害出動などについても、実際の状況などを把握しておく必要があること。
B自治体合併した状況を調査すること。
Cこれから行政を進める上において必要となる情報公開に、編成段階からの予算まで踏み込んでいることについて実情を調査すること。
D議会の広報紙の重要性を意識する中で、編集をすべて議員で行っている状況を調査することなどである。
4月18日午前11時〜午後2時
陸上自衛隊福知山駐屯地
自衛隊は国の組織ではあるけれども、大規模な災害が起こったとき直接、市民がお世話になる。また、この度成立した有事関連法では、有事の際に市町村の責務が明記されており、具体的には自衛隊と密接に連絡をとり、市民の安全を誘導していかなくてはならない。国防は国の仕事だが、守られる国民は同時に市民でもある。市議会としては、直接組織的関連はなくても、市民にかかわる行政組織について一定の知識を得ておき、話を出来るチャンネルはもっておく必要がある。今回は本市を管轄とする陸上自衛隊第7普通科連隊が駐屯する福知山駐屯地の概要と自衛隊の役割を直接視察する。

駐屯地の説明
400m四方で駐屯地としては狭い。旧陸軍歩兵第20連隊は健脚部隊として有名だった。イラク復興支援初代部隊長の佐藤指令は3月だけで17回など部外講演に忙しく、本日は不在である。
ここは第7普通科連隊がおり、小銃、機関銃を主要装備とする。千名弱が勤務。宇治川以北9市15町が管轄になっている。
佐藤指令の統率目標は親しみのある自衛隊から進んで「尊敬される福知山自衛隊への飽くなき挑戦」である。
日頃は格闘訓練、銃剣道、射撃訓練、戦闘訓練、持続走などの訓練を積んでいる。
災害派遣も自衛隊の主要な任務。
二八水害では、築堤工事のため620名派遣。平成2年のマリタイムガーデニア号座礁では伊根町へ流出油回収のため11日間260名派遣。平成7年の阪神淡路大震災では、いち早く知事の要請がかかる前に自主出動したことでマスコミからたたかれた。3ヶ月間で述べ12983名派遣した。
我々は何かあったら1時間以内に30名が出動できる体制をとっている。
昨年鳥インフルエンザ防疫業務に派遣、2日間で7万5千羽の鶏を処理した。府の職員に個々に聞いても、全体像がわからなかった。自衛隊は組織での統率がとれて、情報共有できていた。台風23号ではのべ1300名派遣した。
そのほか部外行事支援、駅伝等輸送支援、カンボジア、ゴラン高原、東チモール、イラク復興支援国際貢献にもここの駐屯地から派遣している。
自衛隊は第1走者だと思っている。第2走者にバトンを渡すまでが仕事。

(質問)
入隊してくる人の国防に対する意識はどうか。
(答弁)
国防の意識は比較的少ない。むしろ大型などの免許が取れることを目的に入隊してくる人も多い。ただ、災害救助、復旧に貢献したいというのはある。
まとめ
国防は国の役割であるが、何かことが起こったら直接被害を受けるのは国民であり、それは同時に市民である。現在憲法改正が国民的議論になっており、第9条も改正議論に上がっている。世界に誇る我が国の第9条であるが、普遍的な憲法というのはあり得ず、民主主義国家であるならば、世界情勢、国民の意識の変化に応じて国の骨格となるべき憲法がどうあるべきか、をどう書くべきかについて不断の議論が欠かせない。今回の視察を通じて、自衛隊が果たす役割の大きさ、重要さをあらためて実感し、例えば犯罪をなくそうと叫んでいるだけでは犯罪がなくならないのと同じように、平和も叫んでいるだけでは、平和が保てない現実を直視しなければならないと感じた。国民保護法が成立したが、まだまだ国民の保護をはかるには不十分である。国民、市民をいざというときにどう避難誘導し保護していくか、基礎的自治体の議会としての対応を平時において考えておく必要があるだろう。
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4月19日午前9時半〜正午
京丹後市
出席者 池田事務局長、三浦企画制作部長、田茂井議長
合併の効果と課題について
500平方キロと京都市に次いで2番目の大きな面積になり、人口は6万5千人になった。丹後ちりめんが主要産業だったが、年々右肩下がりで、最盛期の10分の一になっている。若い人の働く場が少なくなっているので、人口が減少している。海岸を中心とした観光産業がのびているが、吸収するところまではまだまだいっていない。議会は合併特例は使っておらず選挙区も設けなかった。初の選挙では30名定員で51人立候補した。
行政は町時代は課だったものを部制にし、9部を設置した。余分な経費を出来るだけ使わないこととし、新しい庁舎は建てないということで、機能を既存施設に分散配置した。各庁舎には市民局をおいた。地域総務課、地域福祉課、地域事業課などを設け、旧町の職員のうち半数を庁舎に残した。ほとんどの市民サービスは各庁舎に残したので、混乱はなかった。しかし、この体制は財政的事情もあり、どこまで続くかわからない。旧町の人員、組織の綱引きもあった。地域の振興と調整のために市長の諮問機関として地域振興協議会を設置した。
住民サービスを充実させるために旧6町を光ファイバーで結んでいる。どこの庁舎からでも住民票等はとれるようになっている。HPから施設の予約ができるようにした。
保育所、幼稚園もどこの町からでも入れるようになった。高校卒業まで医療費無料化を決めたが、財政上小学校6年までしか実施できていない。
議員1億6千万円、理事者2億5千万円の人件費が減った。職員は50名2億5千万円減、総計で7億円程度人件費が減少した。男女共同参画の観点から、審議会等は男女半々にしている。女性の発言を心配していたが、実際は女性の方が発言が多い。単独町では取り組めなかったものを取り組めるようになった。統一的に観光振興がはかられる。丹後は古代遺跡が豊富だが、それらを一カ所で展示できるようになった。
課題としては光ファイバーを事業所、家庭に引きたい。これには合併特例債を活用したいと考えている。火葬場は3カ所あるが1カ所にしたい。ダム建設をやめた。網野町の水源を予定していたが、他町の水を引けるので不要になったため。
合併特例債の枠は350億円あるがまだ新規事業に使っていない。過疎債、辺地債の方が有利なものはそちらを使っている。
総合計画を作成中である。市の予算は17年度289億。
問題は職員が多いこと。保育所、学校が多いので1200名強いる。施設の統廃合を進めていく必要があり、行財政改革をどう進めるか考えている。市民局長は部長級だが、予算権限がないことが問題で、これから権限を付与していく予定。今年度は200万円の局長権限予算をつけた。
合併はよく話し合って決めたつもりだったが、実際やってみると問題点が多く出てきた。
合併協議は1年4ヶ月で協議は終わったが、積み残しが多い。移行準備期間が6ヶ月だったが、1年くらいは必要だったと思う。各種団体の補助金が旧町の額のまま。いずれ統一しなければならない。
予算編成段階の公開について
当初は考えていなかったが、市長の指示で公開した。鳥取県を参考にしている。
230区があり、区からの要望をあげてもらい、第一次査定の段階で公開した。30件再要望が上がって8件復活した。全体への公開ではなく、当事者だけへの公開なので、議会の立場からは抗議があった。
旧庁舎の市民局は寂しくなった。機能を残したので基本的なこととして合併したという意識があまりないと感じている。社会福祉協議会は法律上合併しなければならないし、商工会の合併も進めている。市域が広く光ファイバーを使ったTV放送を普及させたい。旧町職員はいったん退職して、市で採用した。特色を出さないと生き残れないと思っている。観光客は落ち込み始めている。少ない職員でもやっていける市にしなくてはいけない。

議会広報誌の編集について
「まほろば」を発行している。16年8月創刊、A4判平均20ページであるが、実際はもっと増えている。すべて議員の手作り。事務局は本当の事務処理をするだけ。閉会一週間後に各議員が入稿し、印刷業者を交えて3回校正。翌々月の頭に発行。事務局としては簡素にという要望をしている。議会は議会なりにそこまで必要があるのか自問自答しているところ。
パソコンを持っている人が3名いるが、作業がこの人達に集中し、負担がいっていることも問題である。
まとめ
合併間もない京丹後市である。合併による住民に対する行政の不便さを感じさせない工夫を随所に盛り込んでいる。それが、逆に住民の合併したことに対する意識の低さと財政圧迫を招いている。あれもこれも出来る財政状態ではなく、市の財政のあるがままの姿をさらけ出し、住民に選択させる「予算編成段階での公開」はこれからの全国の多くの自治体がとるべき方向性であろうと思う。今回視察した段階では、初めての試みで、まだ公開が不十分なこともあり、逆に批判も多かったようである。その後の情報によると、さらに進んで17年度の補正予算からホームページによる公開が行われるようである。IT社会になり、商業の分野での中抜き(卸などの中間的業態飛ばし)が、あらゆる分野に広がって、政治の分野でも同じような変化が起こっている。当然議会も、それに合わせて姿を変えざるを得ないわけであるが、国の三位一体の改革の中で、基礎的自治体に課せられた責務は益々増大してくるわけで、現在の京丹後市は、次のステップへの産みの苦しみの時期であろうと感じた。
議会広報紙の議員による編集については、議員の役割を考えるとこれは当たり前の姿ではないかと思う。本市の議会広報紙は、事務局がほとんどを段取り編集までしており、編集委員会は形骸化している状態になっている。これは事務局の責任ではなく、事務局任せにしている議員の責任である。広報紙は、直接市民と接する機会が少ない議会にとって、意識的にウェイトをかけなければ市民からの乖離を招いてしまう重要事項である。これからの本市議会は、代表制民主主義を選挙の機会以外に常態的に機能させるべく形を変えなくてはならないし、議員による編集の比重を高めようとする、現在の議会活性化検討委員会での方向性は適切な方向であると裏付ける視察であった。
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