亀岡市議会議員すだ議員Web 17.03意見書反対討論
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平成17年3月意見書反対討論

(◆隅田盛和 議員)
 私は亀岡創生会議を代表して、介護保険の大改悪に反対し、よりよい介護保険制度にするための意見書案に対し反対の立場で討論を致します。
 よりよい介護保険制度にするためという主張部分に関しては賛成であります。少子高齢化社会に突入する我が国では、世代間の支え合いの制度でありますところの介護保険制度は、年金制度、医療制度と共に最重要な制度であります。国民に一番近いところにいる市議会として、審議中の制度に意見を申し述べることは制度として存在すると共に、議会の意思表明として重要であります。従って、よりよい制度にするための意見書という部分は理解するところであります。しかし、内容を見るとき、必ずしも本議会としての意思表明かと言われれば同意できない部分もあるのであります。
 介護保険の議論をする前提として、10年後、20年後の我が国の高齢社会を見てみたいと思います。これから生まれくる子どもの数を予測する少子化社会を見るより、非常に現実的な数字であります。2015年までの10年間は65歳以上の高齢者の割合、高齢化率ですが、30%増というスピードで増加いたします。これは最も多くの人口を有する年齢層である「戦後のベビーブーム世代」が、2015年に高齢期を迎えるからであります。高齢者の独居世帯は約570万世帯に達し、高齢者夫婦のみ世帯も約610万世帯にまで増加すると見込まれております。2000年時点と比べると、ともに倍増に近い数字であります。その後高齢化率の伸びはスピードが落ちますが、さらに10年後の2025年には、高齢者人口は3300万人でピークを迎え、その後は安定的に推移することになるのであります。子どもの数が今後どのように推移するか分かりませんが、少なくとも確実に人口減少社会であり、高齢者の数が同じでも、高齢化率は高くなる状況をまず頭に置いて欲しいと存じます。
 まず標題であります。「大改悪」という言葉が意見書の標題に相応しいでしょうか。もうすでにここで、議論が一部の主張に偏っているのであります。単なる政治的プロパガンダではなく、本気で意見書案に議員多数の同意を求めたいと考えておられるのなら、この標題ですでに議論をすることを放棄されていると見なされても仕方がないと考えるものであります。
 しかし、介護保険制度は重要でありますので、中身について意見を申し上げたいと思います。
 法案の内容が、もっぱら介護への国の財政支出を抑制し、高齢者のサービス利用制限、国民負担を一層増やそうとしていると述べられている点は、制度が維持できなければ元も子もなくなるという視点が欠けていると思うのであります。国保の討論の時にも同じようなことを申しましたが、制度の維持には基本原則として出と入りのバランスが重要なのでありまして、それが保険制度の根幹をなしているのであります。保険制度ではなく税金ですべて賄うという議論も成り立ちうるわけでありますが、今回はその論点はありませんので、それはまたの機会と致します。
 2項目めのホテルコストにつきましては、施設に入所している方を、在宅の方より優遇することになりますので、公平の観点から負担はしてもらう必要があると考えるものです。その上で負担能力のない人については、別途救済措置を考えることが妥当であります。
 4項目めのケアマネージャーについて、資質向上をはからなければならないことはその通りだと思いますが、介護報酬を改善することが大きな理由であるとは思えません。ケアマネージャーの業務の現状を見ると、サービス担当者会議など本来業務に十分な時間が投入できていない状況が見られるようであります。これは軽度者を中心とした利用増により、ケアマネージャー一人当たりの担当件数が多くなっていることと、介護サービス以外の生活支援業務を含めた支援困難ケースをケアマネジャーが抱え込んでいる結果、非常に忙しい状態にあることに最大の理由があるのであります。ついでに申し添えればケアマネジメント事業所の9割以上は他のサービス事業所や施設と併設されていることは大きな課題であります。中立性と必要性の観点から改善されなければなりません。
 7項目めの障害者支援費制度との統合をしないことについては、社会保障制度全体の議論の中で両制度統合のメリットやデメリットなどについて十分議論することと、施行後2年しか経っていない支援費制度でありますが、この検証、見直しを実施した上で結論を得るべきであります。制度というものは出来るだけシンプルにした方が好ましいのでありますが、障害者は状況が多種多様であり、生活保護などで生活している自己負担能力のない障害者への対応や、介護保険制度との統合で利用限度額が決められたことにより、最低限必要なサービスが受けられない障害者への対応など、議論すべき問題は多く、そもそも保険制度に馴染むかという根本問題も存在します。拙速な統合を避けることは勿論でありますが、議論をまだまだ尽くしていないこの段階で「統合をしないこと」と決めつけることはいかがなものかと考えるものであります。
 その他の項目につきましては、主張が理解できる部分もありますが、保険料、利用料の軽減に主張が偏り、根本的に制度の持続可能性が国民の老後の安心を支えるという視点が薄いように感じられますので、特定の党の主張としてはともかく、市議会の意見書としては同意しかねるものであります。
以上